HEMMI No.2640 中学生用
忘れたころの更新です。
今回紹介するのは、HEMMI No.2640です。この計算尺は8インチの片面尺で、尺度配置は表面が、l,A [B,CI,C] D で裏面が、[S,K,T] です。( [ ] 内は滑尺)
この中でちょっと変わった尺度といえば l尺です。これはA,B尺に対応するL尺なのですが、左右の基線間の感覚が20cmですので、cm単位の物差しにもなっています。
1枚目の写真の物(a)は、刻印が「HA」ですから1957年1月製です。
2枚目の写真の物(b)には、本体に型番の刻印がありませんが、尺度配置等からNo.2640だと思います。(a)との違いとしては、固定尺と背板をつないでいる釘(?)の数が違う、A,B尺にもπゲージマークがある等ありますが、最も目立つ違いとして、CI尺が「逆C」と刻印されている点があります。
3枚目の写真の物(c)も(b)と同じく「逆C」刻印の尺ですが、逆Cならびに目盛の数字が単色だという点、背面の目安線が片側にしかないという点が、(b)とは違っています。たぶん(b)よりは古い物だと思います。
(b),(c)の製造時期について考えて見ます。まず、「”SUN”」の表記であることから、戦前・戦中の製造だと思われます。また、型番の2640の26は皇紀2600年を記念しての物とされていますから、1940年以降の物ということになります。
この時期のことを調べて見ますと、「計算尺発達史」(宮崎治助 著)巻末の年表に、1943年(昭和18年)「日本の中学校教科書に初めて計算尺採用さる.」とあります。No.2640は、おそらくこの需要に応えるために製作されたモデルではないかと思います。
(2005/10/12 写真中の、元の所有者名を修正・消去しました)


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