RICOH No.151
久しぶりの更新になります。
自分は両面尺よりも片面尺のほうが好きだ、と言いながら片面尺についてはあまり紹介していませんが、片面尺については書きたいことが多すぎて、どこから手を付けたら良いかわからない状態ですので、整理ができたら紹介していきたいと思います。
と言うわけで、今回紹介するのは10インチ両面尺、RICOH No.151です。
尺度配置は、以下のとおりです。
| 固定尺(上) | 滑尺 | 固定尺(下) | |
|---|---|---|---|
| 表面 | LL~3, LL~2, LL~1, DF | CF, CIF, CI, C | D, LL3, LL2, LL1 |
| 裏面 | LL~0, L, K, A | B, S, ST, T, C | D, DI, P, LL0 |
| 注記 | ずらし尺は、π切断 | ||
少々の違いはありますが、尺度はHEMMI No.260(KIMさんの計算尺愛好会:計算尺資料館内のページへリンク)とほぼ同じです。ここで断っておきますが、自分はHEMMI No.260を持っていないため、以下の記述はWEB上の資料、あるいは、同形のHEMMI両面尺(No.255)によっています。
HEMMI No.260との違いで目立つ点は、A, B, C, Dの各尺に、オーバーレンジで拡張目盛がある点です。LL尺もほぼ同じ分だけ範囲が広くなっています。
カー ソルには補助カーソル線が無いため(これもHEMMI No.260との違いです)、主カーソル線でオーバーレンジの目盛を読めるように、カーソルの可動範囲が広くなっています。そのため、計算尺の全長は 351mm(実測値)と、HEMMI No.260の320mmよりもかなり長くなっています。
また本体の幅も、約46mmと、HEMMI No.260より1.5mm程度広くなっています。これは、滑尺の幅が少し広いためで、そのため滑尺裏面の三角関数の目盛も、窮屈な感じはしません。ただ表面は、CIF尺とCI尺との間がちょっと間延びしているように見えます。
カーソルの長さ(計算尺の長さ方向の寸法)はHEMMI の10インチ両面尺と同じ約30mmですが、上下のカーソルバーがこれよりも長いため、安定感があります。
Relay/RICOHのカーソルは、参考にあげた写真のようにカーソルバーにアクリル製のカーソルを直接ネジ止めしたものが多いのですが、今回の物は、メタルフレームに嵌っています。一見ガラスカーソルのようにも見えますが、嵌っているのはアクリル(多分)です。
アクリルカーソルはガラスカーソルと比較すると、擦り傷が付きやすいのが欠点ですが、このカーソルではメタルフレームの陰、固定尺と接する部分に小さな突起があり、直接擦れるのを防いでいます。
今回紹介した物の製造刻印は、「RS-5」です。
計算尺MLでの情報によると、Relay/RICOHの計算尺の製造刻印は、1文字目が製造年を示していて、「A」が1952年にあたり、以下「B」=1953年、「C」=1954年……と続きます。
2文字目は、製造工場を示す符号で、「S」が佐賀工場製、「K」が埼玉県の川越工場製だそうです。
と言うことで、今回紹介した計算尺は、1969年佐賀工場製ということになります。
ここまではほぼ確実なのですが、この後の数字については疑問があります。計算尺MLでは、ここの数字が1~12までのものしか見つかっていないことから、製造月だとする説が有力です。しかし、後半の数字と比較して、前半の数字のものの方が多いという情報もあり、はっきりとは断定できません。
そ れよりも自分が気になるのは、文字の並び順です。製造年・製造工場・製造月という順序は、情報の順序としてはあまり美しくありません(かなり感覚的です が)。これが、製造工場・製造年・製造月という順序なら理解できるのですが。そのためこの数字は、製造ライン番号、あるいは金型番号の類ではないかと思い ます。
この後に、「L」という文字が付くものもあるそうですが、これについてはまったく判りません。
(2006/05/12追記): じぇいかんさんのBLOGにRICOH No.151の記事が掲載されましたので、トラックバックさせていただきました。





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